グッドイヤーウェルト製法とステッチダウン製法。 |
おはようございます。
早朝のブログですが、中身のある内容です。
ゼローズではグッドイヤーウェルト製法とステッチダウン製法がお選び頂けます。
そこで、それぞれの製法をご紹介。
まずは画像でシルエットの比較になります。
※左/ステッチダウン製法、右/グッドイヤーウェルト製法。
左右でビブラムソールの種類が異なっている点は抜きにして下さい(笑)
ステッチダウンはアッパーの革を張り出し、本底に縫い付ける為、ミッドソールの上にアッパーの革が見えます。
(画像のアッパーはブラックなので、ミッドソールの上にブラックの革が見えます。)
グッドイヤーウェルトはアッパー革ではなく、ウェルト革で本底と縫い付ける為、ステッチダウンとは異なる
雰囲気になります。
(画像ですと、一番上の革もナチュラルカラーになっています。)
トォ(つま先)の形状も同様のラストを使用しますが、製法の違いで全く別の表情になります。
ステッチダウンはトォの高さが低く、無骨な雰囲気です。
グッドイヤーウェルトは皆さん良く見るゼローズのトォで下部が内側へ入り込んでいます。
さらに細かな製法などは以下でご説明させて頂きます。
まずは、ステッチダウン製法です。
長い歴史のある製法で、甲革の端を外側に向けて表底に貼りつけ、その部分を出し縫いするという製法です。
軽くて屈曲性が良く履きやすい上に、底回りの独特な風合いが好まれています。
履いていてつま先立ちも楽で足に優しい感覚を持ちます。
また、軽量で、気密性も高く、防水性の高い製法です。
続いては、ゼローズで主流のグッドイヤーウェルト製法。
中底に貼り付けられたリブと呼ばれるパーツに甲革、裏革と細革ウェルトを縫い付け(掬い縫い)、
その細革とソールと縫合する(出し縫い)。
ソールと甲革が直接縫い付けられていないため、ソールが磨り減った場合はオールソールと呼ばれる
靴底全体を新たなものに付け替える修理が可能である。
中底の下にコルクを敷き詰めるため緩衝性に優れ、長い期間着用することにより
中底とコルクが歩行時の負荷によって沈み込み足裏の形に変形してきます。
ゼローズではウェルトの革もミッドソールと同じベンズレザーを使用しておりますので、
履き始めは非常に硬さを感じますし、グッドイヤーウェルト製法のデメリットでもある重量感もございます。
しかし、サイズ感をしっかりと合わせることによって履いた時に重さはあまり感じなくなります。
オーダー時に製法もお選び頂けますので、オーダーをお考えの方は是非参考にして頂ければと思います。